長く続く、日本の超低金利政策によって、金利収入に興味のある投資家の視線は自然と外貨建ての商品に向いてきました。
とりわけ、先進国や新興国の債券などに投資をする毎月分配型投資信託が人気でした。
しかし、外貨建ての資産へ投資する商品ですから、為替リスクがあります。リーマンショック以降、大きく円高に触れた局面では大きな含み損になったケースも多かったようです。
また、投資信託ですから、組み入れられている債券の価額変動に影響を受けます。今後、金利上昇局面になった場合には、債券価額が下がり、基準価額の値下がり要因となるリスクもあります。
毎月分配型の投資信託では、分配金は多いが元金が値下がりしてしまうものも多く、「今後は、元金の変動リスクは減らしたい」と言う投資家も増えているようです。
元金の変動リスクが比較的低い、国内の円建て債券への投資はいかがでしょうか?
日本国が償還と利払いを保証しており、10年、5年、3年などの年限があります。
安全性が高い分、利率が低めです。
企業が資金ニーズに応じて発行する債券。
発行企業の信用力や情勢などに応じて、利率なども変わってきます。
資産の流動化商品やデリバティブ等を組み入れるなどにより、利回りが比較的高めに設定されています。
中でも、資産の流動化商品は「資産担保証券(ABS)」とも呼ばれ、担保となる資産があるため、発行体企業の倒産リスクが軽減されている商品が多く、人気があります。
「資産担保証券(ABS)」とは、企業などが保有する債権や不動産などの資産を、その企業などから分離し、その資産を裏付けにして発行される証券です。
基本的には、キャッシュフローを生み出すものならば、資産担保証券の担保にすることが可能であり、実際に、売掛債権、リース債権、自動車ローンや住宅ローンなどを担保にして発行されるケースが多くあります。
最近では、「診療報酬債権等流動化債券」が複数の証券会社で発行されているようです。